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大起証券FX週報


ドル/円  ユーロ/円  豪ドル/円  エマージング通貨(南アランド/円・トルコリラ/円)

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ドル/円相場
2026/03/02(月)
【米ドル】 イラン情勢緊迫も、横ばい気味の展開か
米ドル/円相場は、1ドル=156円台前半まで値上がりする展開になった。高市政権の下で日本銀行の積極的な利上げが行われるのか懐疑的な見方が強まり、円売り圧力が優勢になった。毎日新聞は、高市首相が2月16日に日銀の植田総裁と会談した際に、追加利上げに難色を示したと報じている。真偽不明だが、日本銀行の利上げ期待の後退が、円売り圧力に直結した。また、日本銀行審議委員人事でリフレ派の2人を起用する人事案が衆参両院に提示されたことも、円売りを促している。ただし、156円台では調整売りを仕掛ける動きが強く、大きな値動きには発展しなかった。ドルインデックスは横ばい気味に推移している。米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観測は後退しているが、利下げの方向性については変化が生じていないとの見方も強く、決定打を欠いた。米長短金利は低下しているが、ドル主導の売買は見送られている。


週末に米国とイスラエルがイランに対する攻撃に踏み切ったが、ドル/円相場に対する影響は限定されている。やや安全性を求める動きがドル買いを促しているが、大きな動きではない。今週は3月2日にISM製造業指数、6日に雇用統計が発表されることがイベントリスクになるが、よほどのサプライズがなければ米金融政策見通しに対する影響は限定されよう。ドル主導の積極的な売買は求められない見通し。円買い介入への警戒感が浄書売余地を限定するが、上下双方に決定打を欠く展開が続こう。イラン情勢が世界的な株価急落お促すとドル円相場は下押しされるリスクが高まるが、154〜155円水準では下値を支えられる見通し。前週の取引レンジを踏襲しよう。


サイコロジカルは、前週の5勝7敗から7勝5敗に。14日RSIは55.98。


今後1週間の予想レンジは、154.50〜157.50円。
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ユーロ/円相場
2026/03/03(火)
【ユーロ】 良好な景況感で下値固い、米関税問題には要注意
ユーロ/円相場は、1ユーロ=183〜185円水準で売買が交錯する展開になった。ユーロ圏の良好な景況感、ドル/円相場の底堅さを背景に、2月25日には184.77円まで値上がりしていた。しかし、その後はイラン情勢の緊迫化がドルや円に対する退避ニーズを作り出したことで、ユーロ/円相場は上げ一服となった。大きく値を崩すには至っていないが、上げ一服感が強くなっている。ユーロ圏経済は安定しており、欧州中央銀行(ECB)の利下げ対応には一服感がある。しかし、イラン情勢の緊迫化を受けて原油相場が急伸したこともあり、政策軌道に不透明感が浮上している。コッハー・オーストリア中銀総裁は、政策金利をどちらの方向にも迅速に動かせるよう準備すべきとの見方を示している。


中東情勢の緊迫化を受けてエネルギー価格が値上がりしており、ユーロ圏経済への影響も懸念されている。原油の他に、液化天然ガス(LNG)価格も急騰しており、エネルギー集約産業や市民生活への影響が警戒される。また、英住宅金融会社の破綻を受けて、欧州地区では信用不安が広がるリスクに対してもしばらくは注意が必要な状況にある。ただし、現時点ではあくまでも潜在的なリスクとの評価であり、ユーロが大きく値を崩すリスクは限定されよう。3日の2月消費者物価指数、5日の1月小売売上高などが目先のイベントリスクになるが、ユーロ圏経済に対する信頼感が大きく損なわれることがなければ、ユーロ/円相場は押し目買い優勢の地合が維持される見通しだ。183円台を割り込むおと、値頃感が強い。改めて185円突破を打診しよう。


サイコロジカルは、前週の6勝6敗から変わらず。14日RSIは52.83。


今後1週間の予想レンジは、182.50〜185.50円。
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豪ドル/円相場
2026/03/04(水)
【豪ドル】 イラン情勢見極めで上げ一服、下落余地は限定的も
豪ドル/円相場は、1豪ドル=112.03円まで値上がりして年初来高値を更新した後、110円台前半まで上げ幅を削る展開になった。インフレ圧力が強まる中、豪中央銀行が5月にも追加利上げに踏み切るとの観測から、上値追いの展開になった。1消費者物価指数はトリム平均で前年比3.4%上昇であり、中央銀行の目標2〜3%を上回っている。豪中央銀行は2月に利上げに踏み切ったが、このまま経済見通しに大きな変化がみられなければ、5月追加利上げがメインシナリオになる。イラン情勢の緊迫化で投資環境が不安定化していることに注意が必要だが、資源価格は高止まりする一方、米ドル/円相場も底堅さを維持していることはポジティブ。


イラン情勢にマーケット全体が揺れ動いているが、極端なリスクオフ化がみられないのであれば、豪ドル相場が大きく値を崩す展開は回避される見通し。イラン情勢が緊迫化すれば、原油など資源価格が上昇しやすいことも、豪ドル相場の下落余地を限定しよう。ただし、現状ではイラン情勢先行き見通しは立たない状況にあり、どの程度のリスクを想定すべきなのか、マーケットは判断を下しかねている状態にある。トランプ米大統領はイランに対する攻撃が長期化する可能性も示唆しており、資源国通貨や新興国通貨で積極的にリスクテイクを進めることは難しくなっている。直近高値122円水準を大きく上抜くことは難しい一方、109円水準では押し目買いが下値を支えることで、上げ一服後のボックス相場になる見通し。


サイコロジカルは、前週の8勝4敗から9勝3敗に。14日RSIは58.53。


今後1週間の予想レンジは、108.00〜112.00円。
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エマージング通貨相場(南アランド/円・トルコリラ/円・メキシコペソ/円)
2026/03/05(木)
【南アランド】 イラン情勢の消化一巡後に反発
南アフリカランドは、1ランド=9.5円台まで軟化する展開になった。2月25日には9.8922円まで値上がりして年初来高値を更新していたが、3月入りしてからはイラン情勢の緊迫化で「有事のドル買い」が発生した結果、ランド相場は調整売り優勢の展開になった。ランドには、特に目立ったネガティブ材料は見当たらない。経済や財政環境に対する信頼感は強化されており、6.75%の政策金利環境も高く評価されている。実際に2月末にかけて改めて高値を更新していた。


イラン情勢を背景とした「有事のドル買い」がさらに続くかが焦点になる。イラン情勢が不安定化し、株価急落といった動きがみられると、調整売り優勢の展開になる。ただし、イラン情勢の消化が進みドル高圧力が一服すると、改めて押し目買い優勢の展開になる見通し。イラン情勢を見ながら、下げ一服感が広がるか否かを打診する局面になろう。目先は特にランドに絡んだ重要イベントなどは予定されておらず、イラン情勢の進展状況をみながら底入れの有無を探る展開になろう。


 今後1週間の予想レンジ 9.30〜9.80円/ランド
   過去1週間のレンジ 9.40〜9.86円/ランド
 
【トルコリラ】 ドル/円との連動が続く、中銀利上げは見送りか
トルコリラは、1リラ=3.5円台中盤まで切り返す展開になった。対ドルでは一貫して値下がり傾向が続いているが、リラ/円相場は引き続きドル/円相場との連動性が最重要視されており、底堅く推移した。イラン情勢の緊迫化を受けて新興国通貨は全体的に上値の重い展開になっている。しかし、対ドルでの下落ペースが加速するようなことはなく、リラ/円相場に関してはドル/円相場の動向以外は殆ど材料視されていない。2月消費者物価指数は前年比31.53%上昇となった。前月の30.65%から上振れしており、トルコ中央銀行は難しい判断を迫られることになる。ただし、リラ相場に対する影響は限定的だった。


3月12日にトルコ中央銀行の金融政策会合が開催される。1月は1.00%の大幅利下げに踏み切り、今会合では追加利下げが予想されていた。しかし、消費者物価指数の上振れを受けて、今会合では政策調整を見送る可能性が高まっている。もっとも、リラ/円相場に関しては、引き続きドル/円相場の動向を最重要視した地合が想定される。ドル/円相場が介入警戒感から値動きが鈍化すると、3.5円台をコアに売買が交錯しよう。


 今後1週間の予想レンジ  3.50〜3.60円/リラ
   過去1週間のレンジ  3.53〜3.59円/リラ
 
【メキシコペソ】 イランリスクの消化を優先
メキシコペソは、1ペソ=9.1円水準に抵抗を受け、8.8円台後半まで下落した。2月末にかけては高金利通貨を物色する動きが強く、ペソ相場は上値追いの展開が続いた。しかし、イラン情勢が緊迫化すると新興国通貨全体の上値が圧迫され、ペソ相場も調整売り優勢の展開になった。「有事のドル買い」が優勢になると、相対的にペソ相場が下押しされている。原油相場の上昇は産油国であるメキシコにポジティブな影響もあるが、それ以上に地政学リスクの高まるを受けての売りが優勢だった。


イラン情勢が最大の焦点になっている。地政学リスクの高まりがドル買い・ペソ売りを促している以上、この問題が終息に向かうまでは、まだ突発的な下落リスクを抱えることになる。イラン情勢の先行き不透明感が緩和されるまでは、下値不安を維持しよう。ただし、イラン情勢の緊迫化前は9.1円水準で取引されていた相場であり、地政学リスクの消化が進めば、押し目買い優勢の地合に回帰する見通し。3月9日の2月消費者物価指数がイベントリスクになるが、それよりもイラン情勢の消化が有線されよう。


 今後1週間の予想レンジ 8.70〜9.10円/ペソ
   過去1週間のレンジ 8.82〜9.11円/ペソ
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※ドル/円は月曜日、ユーロ/円は火曜日、豪ドル/円は水曜日、エマージング通貨は木曜日に更新予定。
休日の際は、更新をお休み致します。
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