「先物取引」は人類史の必然


生産物の商品化が進むと、その商品の取引を行う場所(市場)や売買取引の方法、決済の方法などが整備され、規格化、制度化が進みます。やがて、その商品の中で、品質や形態が均一で貯蔵性のあるもの、耐久性のあるものについては、見本を見るだけ、あるいは銘柄を指定するだけで、取引ができるようになります。そして、見本取引や銘柄取引が始まると、今度は、今、手許にない商品、たとえば「遠隔地にあるもの」「現在生育中のもの」「製造中のもの」「輸送中のもの」も、価格と数量と将来の受渡期日、条件などを決めるだけで取引できるようになります。これが「広義の先物取引」(延取引・Forward)です。さらに、その商品の中で、もっとも代表的な銘柄を選び出して、これを標準にし、他を等級別・銘柄別に格付けをしておけば、その標準物を取引することで、全体の取引を代表することができるようになります。そして、商品はまた、その多くが購入者によって直接使用されるわけでなく、第三者へ販売することを目的として買い付けられるのがふつうです。ですから、有利な買い手があれば、今現在、現品がなくても転売が可能ということになります。現物がなくても、その差額分が利益となるわけです。こうしたシステムが「狭義の先物取引」(Futures)へと発展したのです。こんなふうに、先物取引は、経済の発展とともに、世界各地で、自然発生的に人類史の舞台に登場したのです。

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